最近、立ち上がりにくそうにしている
立ち上がる際に便利な介護用品はありますが、まずは立ち上がりを行いにくい環境や動作になっていないかチェックしてみてください。
普段は無意識に行っている立ち上がりにも、立ち上がりを楽に行うポイントや動作があります。
そこでこの記事では、立ち上がりを補助する介護用品を使う前に、立ち上がりにくい環境や動作になっていないかをチェックするポイントをご紹介したいと思います。
立ち上がりにくさの原因
高齢になると「筋力の低下」「関節の硬さ」「姿勢の悪さ」が出てきます。
こうなると立ち上がる時に今まで無意識にできていた動作が行いにくくなり立ち上がりにくさがでてきます。
また、椅子などの座っているものも立ち上がりに影響してくるので、そこを見直す必要もあるかもしれません。
立ち上がり時に気を付けるポイント
深く腰掛けた状態から立ち上がろうとしていないか
体の重心は大体おへそ辺りにあります。
何か動作を行う時にバランスをとるのが重心です。 重心は座っている時にはお尻の上に、立っている時には足の上にあり、立ち上がる時にはこの重心をお尻の上から足の上へ移動させる必要があります。(図1参照)
深く腰掛けるとお尻と足の距離が離れ、浅く腰掛けるとその距離は縮まることになるので、深く腰掛けた状態から立ち上がろうとすると、それだけ重心を移動させる労力が必要になるということに繋がります。(図2参照)
足を引き込むスペースがあるか
立ち上がり時に足を手前に引き込む動作が重要になってくるので、特にソファやベッドなど、足を引き込むスペースが無い場合は浅く腰掛けてから立ち上がるようにすると立ち上がりやすくなります。
椅子やベッドなど座面が低くないか
座っている時に膝が90度以上曲がるほどの座面の低さだと、立ち上がる時により筋力が必要となります。
着座した時に足の裏がしっかりと床に着く範囲で「お尻の位置が膝の位置よりも高い」位置関係にくると立ち上がりが行いやすくなります。(図3参照)
椅子やベッドなど座面が柔らかすぎないか
特にソファなどは座面が柔らかいことが多いと思いますが、座面が柔らかいと力が入りにくくなり立ち上がにくくなります。
立ち上がり動作の流れ
- 足を後ろに引く
- 上半身を前傾させて重心を前に移動させる
- お尻が浮いたら股関節・膝関節を伸ばしていきながら上半身の前傾を戻す
この一連の流れは重心をお尻から足裏に移動させる流れです。
この流れを理解していれば立ち上がりの介助をする時も介助負担を軽減させやすくなります。
まとめ
立ち上がる時のポイントや立ち上がり動作の流れは、ほとんどの人がこれまで無意識で行っていたと思います。
立ち上がりにくくなってきた時には、このポイントや動作の流れを意識して立ち上がってみてください。
楽に立ち上がれるようになりますよ。
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