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【悩み】浴槽縁の跨ぎが不安になってきた

ふくし
福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談員13年目のふくしです。
役に立つ介護用品や便利な機能が色々あるのに、介護の現場では知らない人が多いと実感。少しでも介護者の負担やストレスを減らせるよう効果的な機能の活用方法や色々な介護用品を紹介していきたいと思っています。
堤さん    (本人)

体の動きが段々と悪くなってきて浴槽縁を跨ぐのが怖くなってきたので、安全に跨げるようにしたい。

ふくし

入浴時、特に浴槽への出入りを安定して行えるようにする方法はいくつかありますよ。

お風呂に入る時は浴室内が濡れるので転倒の危険性が高くなります。

洗い場での立ち座りの際に危険を感じることもあると思いますが、この記事では特に浴槽縁の跨ぎを安定して行う方法についてご紹介したいと思います。

目次

入浴時の動作の中で特に浴槽縁を跨ぐ動作は一時的に片足立ちになるので、より安定感が無くなり転倒の危険を伴います。

最近の新しい浴槽は洗い場と浴槽の底の高低差が無くなってきていますが、昔の浴槽は深いものが多く、洗い場と浴槽の底の高低差が大きい為、浴槽縁を跨ぐ際にバランスを崩しやすくなってしまいます。

しっかりと掴まることができる手すりがあれば一番いいですが、浴槽縁を跨ぐ際に掴む用の手すりは無いという家が多いと思います。

そんな時は下記のような方法で転倒リスクを軽減してみてください。

①浴槽手すりを使う

浴槽縁の跨ぎのサポートとしてまず上がるのが『浴槽手すり』です。

引用元:アロン化成株式会社 

(高さ調節付浴槽手すり UST-130N)

これは浴槽の縁を挟みこむ形で固定する手すりで、ネジを使わないのでいつでも自由に取り付け・取り外しができます。

浴槽手すりを取り付けることができれば、その手すりを掴むことで安定して浴槽縁を跨ぐことができます。

ただ、浴槽手すりは浴槽の縁に取り付けるので、浴槽縁の形状によっては取り付けできないことがあったり、浴槽の大きさが小さめだと浴槽手すりが逆に邪魔になり浴槽への出入りがしにくくなることもあります。

②浴槽台を使う

洗い場と浴槽の底の高低差が大きい場合に有効なのが『浴槽台』です。

引用元:アロン化成株式会社

(軽量浴槽台 “あしぴた”すべり止めシートタイプ 標準タイプ)

洗い場と浴槽の底の高低差が大きいと浴槽縁を跨いだ時にバランスがとりにくくなり、これが原因で転倒してしまうことがあります。

そんな時に役立つのが「浴槽台」。

浴槽台を浴槽の中に沈めて、その浴槽台に乗るようにして出入りするようにします。

浴槽台を使うと洗い場と浴槽の底の高低差が無くなるので、跨いだ時にバランスを崩しにくくなり転倒リスクを軽減することができます。

湯船に浸かる時にはその浴槽台に座ることで、浴槽内での立ち上がりも行いやすくなります。

ただ、浴槽台に座って湯船に浸かる時は肩まで浸かることが難しくなるという点もあるのでそこはご注意を。

③バスボードを使う

バスボードとは、浴槽の両縁に橋渡しのようにかける板(ボード)のことです。

引用元:アロン化成株式会社

(バスボード U-S)

バスボードに座ってから浴槽へ足の出し入れをするので、立ったまま浴槽を跨いで入ることが難しくなってきた方にオススメです。

バスボードに腰かけた状態で浴槽縁を跨ぐので、安定した姿勢で出入りすることができます。

ただ、湯船に浸かる時にはバスボードが邪魔になるので取り外す必要があります。

④住宅改修で手すりを取り付ける

介護保険が適用されるものに住宅改修というものがあります。

これは手すりなどをネジで固定して取り付ける工事になります。ネジでしっかりと固定することになるので、安心感を持って使用することができます。

※介護保険が適用されるレンタル福祉用具や購入品だとネジでしっかりと固定するものはありません。

住宅改修は20万円まで補助がでますが、申請してから工事の許可が下りるまでに少し時間が掛かることが多いです。

⑤シャワーチェアを活用する

シャワーチェアをお持ちの場合は、シャワーチェアの座面の高さと浴槽縁の高さを揃えて、シャワーチェアの左右どちらかを浴槽縁にピタッとひっつけるように設置するとシャワーチェアに腰掛けながら足を浴槽内へ入れることができます。(※肘掛けが固定されているシャワーチェアでは行うことはできません)

こうすることで、浴槽縁の跨ぎを座ったまま行えるので、転倒のリスクが軽減されます。

浴槽縁の跨ぎを安定して行うには上記のような方法がありますが、①と②を併用したり、②と④を併用される方も多くいます。

利用者の状態や浴室内の環境などによって最適な方法は違ってきますので、安全に入浴できる方法を選んでいただきたいと思います。

①②③の購入品、④の住宅改修ともに、介護保険が適用されるので、担当のケアマネージャーや福祉用具販売店の方に相談してみてください。

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