
エアマットを使っているが、ベッドから車椅子へ移動させる際にベッド(エアマット)に腰掛けた状態になるとどうしても不安定になり、介助が大変。
介護の現場では、床ずれを予防する為に体圧分散を効率よく行えるエアマットを導入することがよくあります。
エアマットを使うことで床ずれはできなくなったが、体を動かせることが大変。でもエアマットを使わないと床ずれができてしまう。
この「床ずれの発生・悪化を防止する」と「エアマット上で体を動かしやすくする」の両方を叶える方法をご紹介したいと思います。
エアマットは体圧分散に優れているが、体を動かすことが大変
エアマットはマットレスカバーの中にエアセル(風船のようなもの)がいくつも並んでいる構造で、そのエアセルには空気がパンパンに入っているわけではありません。
その理由はエアマットに寝た時に、体とエアマットが接する面積を増やせるよう(体を包み込めるよう)にする為です。
接する面積が多いということは、特定の箇所に圧が集中せず広範囲にわたってまんべんなく圧を分散させることができます。
また、エアセルがパンパンで硬いと、床ずれができやすい状態の皮膚にはダメージも大きく床ずれ発生に繋がります。
では、どうしてエアマットが柔らかいと体が動かしにくいのか?
例えば、ふわふわの柔らかい砂地とアスファルトを歩き比べた場合を考えるとわかりやすいですが、疲れやすい(力がいる)のは柔らかい砂地です。
エアマットもこの考えと同様に、柔らかいエアマット上では体を動かす際に力を必要とするので、どうしても動きにくさが出てきてしまうのです。
エアマットでも腰掛ける姿勢を安定させる方法
①リハビリモードを活用する
最近はどのエアマットにも「リハビリモード」や「クイックハードモード」というボタンが付いています。
これは、エアセルを空気でパンパンにふくらまし、エアマット全体を硬めにさせる機能のこと。
この機能を使ってエアマット全体を硬めにすることで、エアマットに腰掛けた時にある程度安定感を得られますし、おむつ交換をする際など体の向きも変えやすくなります。


②ハイブリッドタイプのエアマット(左右両端がウレタンフォームで中央部がエアセルのエアマット)を使う
エアマットにはマット全体がエアセルになっているタイプの他に、マットレスの左右両端が約15cmぐらいしっかりしたウレタンフォームになっていて中央部がエアセルになっているエアマットもあります。
ウレタンフォームはエアセルよりも格段に沈み込みが少ないので、ベッドへ腰掛ける姿勢を安定してとることを重視させる場合はこのハイブリッドタイプが有効です。
引用元:株式会社モルテン
(ステージア)
まとめ
エアマットを使っていて、ベッドへ腰掛ける姿勢を安定してとりたい時にはまず①のリハビリモードを活用してみてください。
それでもまだ安定感が欲しい場合は、担当のケアマネージャーに②のハイブリッドタイプのエアマットを使いたいと一度相談してみてください。
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