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ポータブルトイレのニオイ対策

ふくし
福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談員13年目のふくしです。
役に立つ介護用品や便利な機能が色々あるのに、介護の現場では知らない人が多いと実感。少しでも介護者の負担やストレスを減らせるよう効果的な機能の活用方法や色々な介護用品を紹介していきたいと思っています。

ポータブルトイレを使っているとどうしても気になるのが「ニオイ」です。

ポータブルトイレを使用される方の多くは、ポータブルトイレを寝室に置いています。

体へ負担を掛けず安全安楽に排泄できるようにする為なので仕方がないところではあります。

堤さん

ゆっくり安眠したいのにポータブルトイレのニオイが気になる

高橋さん    (介護者)

排泄物の処理を行う時や部屋に入った時のニオイが苦痛

現場ではポータブルトイレを使用している方や家族からこのような声も聞かれます。

そこで今回は、ポータブルトイレのニオイ対策をご紹介したいと思います。

目次

ポータブルトイレに排泄された排泄物からニオイが出ます。これは当然だれでもわかります。

最近は介護をする家族が働いていることが多くなりました。

介護量が減るとポータブルトイレを使用した後、すぐに排泄物を処理することが難しくなってしまいます。

すぐに処理されないまま排泄物がバケツに入っているとバケツにニオイが染み付いていきますし、バケツからこぼれてしまった尿などもポータブルトイレ本体に付くことでニオイが染み付いていきます。

このような「染み付き臭」は時間の経過とともにニオイもきつくなっていきます。

できるだけ小まめに掃除をすることが望ましいですが、それはなかなか難しいと思うので、次から紹介する方法で少しでもニオイを軽減していただけたらと思います。

①消臭剤を使用する

消臭剤にはいくつか種類があり、「液体タイプ」「錠剤タイプ」「シートタイプ」「泡タイプ」などがあります。

液体タイプ

液体タイプの特徴は、色がついている消臭液だと消臭液を使用したかどうかが一目でわかる。

ふくし

尿や便の色を確かめる必要がある場合は、無色タイプを選んでください。

バケツの中に消臭液を入れたかどうか一目でわかりますが、ずっと使い続けるとバケツに色が移ってしまうこともあります。

錠剤タイプ

錠剤タイプの特徴は、一粒「ポン」と入れるだけで簡単。

シートタイプ

シートタイプの特徴は、薄いので保存場所に困らない。

泡タイプ

泡タイプの特徴は、バケツの中の水を泡で覆うので、他のタイプに比べてニオイをシャットアウトしやすい。

②ポータブルトイレ用のマットを敷く

ポータブルトイレを使用する場所が特に和室の場合、飛び散った尿が畳に入り込んでしまい、ニオイの原因となります。

そんな時の為にポータブルトイレの下に敷く消臭マットがおすすめです。

③ポータブルトイレの脱臭機能を使用する

ポータブルトイレをまだ購入していない場合は、ポータブルトイレに脱臭機能が付いているものを選ぶといいです。

ただし、脱臭機能が働くのは便座に座っている間と便座を離れてから数分~1時間程度になっています。

それでも脱臭機能付きを購入された家族からは実際に「ニオイはだいぶマシだと思う」という声も聞いています。

※ポータブルトイレの購入は介護保険が適用されるので、お近くの福祉用具販売店に問い合わせてください。

④自動ラップ式ポータブルトイレを使用する

ポータブルトイレをまだ購入していない場合は、自動ラップ式を選ぶのもニオイ対策に有効です。

「自動ラップ式」とは、ポータブルトイレのバケツの代わりに専用のフィルムカセットをセットして、排泄するたびにボタンを押してフィルムを熱圧着して排泄物を閉じ込め・切り離すという仕組みになっているものです。

排泄後すぐに密閉するので、ニオイの軽減効果は大きいですし、簡単に捨てることができます。

フィルムカセットと尿を固める専用凝固剤を使用するので、ランニングコストはかかりますが、ニオイ対策としてはこの自動ラップ式ポータブルトイレが一番有効になります。

※ポータブルトイレの購入は介護保険が適用されるので、お近くの福祉用具販売店に問い合わせてください。

引用元:アロン化成株式会社

(家具調トイレセレクトR自動ラップノーマル)

排泄介助は、ポータブルトイレへの乗り移り時の介助や排泄後の処理などの身体的負担に加え、ニオイによる精神的負担もプラスされます。

ニオイは家族が気になる以上に、本人が迷惑をかけて申し訳ないと気にされていることが多いです。

今回の記事のような介護用品を使うだけで、本人・家族の双方が少しでも負担を軽減できればいいなと思います。

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