福祉用具・介護用品を専門としている仕事を10年以上やっていると、杖をついて歩いているところを見てすぐに違和感を感じる時があります。
それは「杖の長さが長すぎる(または短すぎる)」というように、体の大きさと合っていない長さで使用されている時です。
この記事では、体に合った杖の適正な長さをお教えしたいと思います。
杖の長さがあっていないとどうなる?
杖の長さが体に合っていないと、肩が凝ったり、手首を痛める可能性が出てきます。
せっかく安定して歩けるようにと使っている杖が、逆に体を痛める為に使っているということになってしまいます。
次項からの方法で適正な杖の長さに合わせてみてください。
体にあった適正な杖の長さにする方法4選
杖の長さを体に合わせる方法はいくつかあります。
①身長 ÷ 2 + 2~3cm
これは上記の計算式の通りで、身長がわかれば算出することができますが、注意点があります。
それは、身長が同じでも手の長さや腰の高さには個人差があるということです。
なので、店頭などで実際に杖を試して使用感を確認してから長さを決めることをおすすめします。
②床面から足のつけ根(大転子=股関節の外側で骨の出っ張っている部分)までの長さ
杖を床面につけて立てた時に足のつけ根(大転子=股関節の外側で骨の出っ張っている部分)あたりに杖のグリップがくるように杖の長さを合わせます。
こうすることで杖を握った時に軽く肘が曲がる状態になります。
③足の小指の斜め外側20cmのところに杖を突いた時、 肘が約30度の角度になる長さ
図のような合わせ方になります。
④腕を垂直に降ろした時の手首の骨の出っ張りまでの高さ
無理のない立ち姿勢で腕をリラックスして垂直に降ろした時の手首の位置までの高さが杖の長さになります。
腰が曲がっている人や円背の人は①と②では間違った長さになってしまいますので、③か④のどちらかで杖の長さを合わせてください。
※①~④はすべて靴を履いた状態で測るようにしてください。(もちろん、屋内でしか使用しない場合は靴は脱いでくださいね(^.^))
まとめ
身長が同じでも腕の長さや腰の高さは一人ひとり違いますし、普段の姿勢も前傾姿勢が強めだったりすることがあるので、上記の方法を参考にしながら使用感と併せて杖の長さを決めてください。
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