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車椅子使用時の足漕ぎを行いやすくするポイント

ふくし
福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談員13年目のふくしです。
役に立つ介護用品や便利な機能が色々あるのに、介護の現場では知らない人が多いと実感。少しでも介護者の負担やストレスを減らせるよう効果的な機能の活用方法や色々な介護用品を紹介していきたいと思っています。

車椅子で自走される方の中には手だけでなく足も使って移動される方がいたり、手を使わず足だけで移動される方もいます。

足漕ぎをすると足が疲れやすい方やそもそも足漕ぎがしにくい方は、今回ご紹介する「足漕ぎが行いやすくなるポイント」を参考にしてみてください。

目次

①座面の高さが重要

足漕ぎをする際に一番重要なのは車椅子の座面の高さです。

車椅子に座って足を床に着けた時に足裏全体が床に着いていない(かかとが浮いている)状態だと、足漕ぎは行いにくいです。

足裏全体がしっかりと床に着く座面高であれば、足漕ぎをする際に力が入れやすくなり、少ない力で足漕ぎを行えるようになります。

車椅子の座面の高さは一定ではなく、機種によって色々です。

また、基本的に介助用車椅子より自走用車椅子の方が座面は低めに設定されています。(介助用車椅子は自走することを主として考えていないので、立ち上がりがしやすいように座面は高めに設定してあることが多いです。)

体格は人それぞれなので一概には言えませんが、足こぎをする前提で車椅子を選ぶ場合、座面の高さは40cm以下の車椅子が望ましいと思います。(特に小柄な方は)

理由としては、座シートにクッション性が無い時には車椅子用クッションを使用することも考えられるので、それくらい低めだとクッションを敷いたとしても座面が高くなりすぎず、足こぎへの影響も少なくなるからです。

座面が低い車椅子を選ぶ際の注意点

足漕ぎが行いやすいようにと座面の高さが低めの車椅子を選んだ場合、ひとつ注意してほしいことがあります。

それは「低い座面で立ち上がり動作を問題なく行えるか?」という点です。

足漕ぎをする時の車椅子の座面高を考える時は

  • 足こぎのできる座面高
  • 問題なく立ち上がることができる座面高

この二つの条件を満たせるように考えることがポイントです。

②靴底が滑りにくい靴を選ぶ

前項のように車椅子の座面高を適正にしても足漕ぎがまだ行いにくい場合は、靴底が滑りにくい靴を選ぶと足漕ぎが行いやすくなります。

例えば、問題なく立ち上がることができる座面高は最低43cmは欲しいが、そうすると足漕ぎをする時に足が少し滑るような感じになってしまう場合。

このような場合には、靴底がグリップ力の高いものを選ぶと良いです。

また、介護用シューズを販売している会社によっては靴底をグリップ力の強いゴム底に変更(パーツオーダー)してくれるところもあります。

既製品の靴で間に合わない場合はパーツオーダーをしてみるというのも一つの方法になります。

車椅子を使用する場合はレンタルされることが多いと思います。

レンタルの時は車椅子をレンタルする会社の福祉用具専門相談員が利用者の状態・状況に合う車椅子を選んでくれるので大丈夫だと思いますが、それでも足漕ぎが行いにくい場合は

  • 座面高が低い車椅子がいい
  • グリップ力が高い靴底になっている靴が欲しい

ということを伝えてあげてください。

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